今朝の朝撮り・再び訪れぬ春。
被災地巡礼の旅から帰ってくると、一通の白い封筒が届いていた。初めて頂く手紙だが、差出人はよく存じている。
私の一番の友人T君の兄のMさんである。
なにか胸騒ぎがした。文面を目で追っていくに従い文字が溢れ出る涙で見えなくなった。
T君が永久の旅支度をしているとの知らせであった。蝋燭の白い部分がまだ沢山残っているのに、炎が徐々に力を失いかけているだ。
彼とは先月個展会場の麻布十番で会った。例年夕食を共にするのだが、今回は体調がすぐれないので来年の約束し別れたばかりである。
掲載した絵は「春の訪れ」。T君が快気に向かう励みにもなると自ら求めてくれたものである。
来春の桜を見ることもできない友を思うと不憫でならない。でも絵の中の桜は永遠に咲き誇り、彼を見守ってくれるだろう。
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