今朝の朝撮り・無口な被災地
今朝の朝撮り(昨日からの続き)。
世界遺産平泉から峠越えをし、最初の目的地岩手県大槌町に着いたのは仙台を経ちすでに5時間近く経っていた。
二回目の給油をしなければならないがGSが見つからない。
周辺は瓦礫の山々。舗装がままならぬ道がどこまでも続く。バイクも体も土埃で真っ白。不安がこみあげてくる。
あった。そこはようやく小屋程度の店舗を構えたGSであった。
しばらくして年配の女性が出てきた。軽く頭をさげると無表情の顔がかえってくる。給油が済むと電卓をたたき◯◯◯円と初めて口を利いてくれた。そのとき目があった。女性の顔には、旅人から慰めや同情はもう結構という表情がすぐ読み取れた。
端数はいいですよと言って私は深々お辞儀をした。エンジンに火をいれ車道に出ようとしたとき、彼女の顔がサイドミラーに写った。どこか寂しげな目が私の背中を見送っている。
写真説明(釜石近郊)
・大槌町大槌港近郊GS前で。
・井上ひさし氏の「ひょっこりひょうたん島」のモデルとなった蓬莱島。工事中でこれ以上の撮影はできず。
・被災地をめぐる大型観光バス。蓬莱島に向かうらしくその後次々とすれ違う。
・呑兵衛横丁は、流失した飲み屋街が釜石駅近くのやや高台に設けられた。15件ほどの飲み屋さんが軒を連ねている。支援の一環としてホテルとタイアップし個々での夕食がセットされている。私は「笙子」というお店を訪ね地元の客としばし交流をする。
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