今日の朝撮り・「饅頭のような絵」。
新聞の切り抜きを整理していて、読売の編集手帳に目が止まった。
夏目漱石が俳句を饅頭にたとえたという話である。「饅頭の真価は美味にあり。その科学的成分のごときは饅頭を味わうものの問うを要せざるところなり」。
要は食べてうまければ十分というのである。こむずかしい理屈や解釈は無用、美味を堪能すればそれでいいということである。
これは絵に対する私の考えと同じで、賞などもいらなければ箔もいらない。郵政という大きな組織を抜け出し一人になったことに通じ、私の審査員は市井の人。観て頂いて楽しんでいただければそれで思いを果たせたことになる。
佐藤一斎のいう四悪徳「克伐怨欲」をさらりとかわし自分のほんとうの心を表現できる、そんな人になってみたいものである。
絵・ヴェネツィア・藤崎百貨店DM絵より(H24年)
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