奥の細道
民謡歌手のA先生は脚本も書かれる。今年秋の舞台は最上川にまつわる話という。
そのパンフレットの表紙の絵を頼まれた。
ヨーロッパの絵ならすぐ出せるのだが、日本の風景となるとなかなかボクには厄介な問題となる。いま個展用のクロアチアを描いているのだが、その間を縫ってその上気持を切り替えての技はボクには持ち合わせていない。とほほぉ。
でも描きあぐねていたその絵にもどうにか形が見え、胸をなでおろしている。
この風景は山形県新庄市に近い本合海(もとあいかい)というところだ。海という字が組み込まれているがここはっきとしたあの句に読まれた最上川。
最上川はいろんな文人墨客が訪れていて歌枕も沢山残されている。
なかでもやはり有名なのが松尾芭蕉。
「五月雨をあつめて早し最上川」。
この地には句碑とそして松尾芭蕉と曾良の像が絵の手前に立っている。
大石田から流れてきた最上川が、正面の岩山の八向山(やむきやま)にどんとぶつかり左に折れ、酒田方面へと流れていくのだ。
この険しい岩山には矢向神社がある。源義経が平泉に向かう途中拝んでいったと伝えられている。
絵左上の雲は、義経が平泉の金色堂に向かうことを意識し金色にしてみた。
◇◇本年度の個展開催月日◇◇
08年5月13日~19日「オランダ・ベルギー紀行 前田優光のメルヘンの世界展」
◇ ところ=仙台・さくら野百貨店◇終了。
08年9月9日~15日 「ヨーロッパ紀行 前田優光のメルヘンの世界展」
◇ ところ=東京麻布十番・ギャラリーモナ◇
08年11月 「前田優光のメルヘンの世界 小さな作品展」
◇ ところ=仙台・ギャラリーガレ◇
詳細につきましては、ホームページをご覧ください。
http://homepage3.nifty.com/ekakiyapon/index.htm
雑誌連載「旅絵っせい(ZONE)」を併せてご覧ください。
最近のコメント